根管治療における成功の定義
根管治療の要旨は
①.根管の中の感染源を除菌する (原因の除去)
②.再感染を防ぐ (再発の防止)
この2つを達成することになります。
①が未達成であるのに、感染を防ぐ処置をして歯に蓋をしたとしても、中に残った菌が増殖してむし歯が再発してしまいます。
①が達成できても、再感染を防ぐ処置が上手くいかなかった場合もむし歯が再発してしまい、再根管治療になってしまいます。
①も②も達成できない場合は明らかに失敗しています。
では、この2つを達成していつまで、どのくらいの期間症状が起こらなければ成功といえるのでしょうか?
成功と言えるまでの経過観察期間
根管治療をして死ぬまで何もおきなければそれは成功と誰もが言えると思います。
しかし、むし歯は治療を受けた受けないに関わらず発症します。
根管治療の予後が悪いから再根管治療になったのかどうかは、日頃のメンテナンスに大きく依存するので目安となる期間が必要になってきます。
歯科の業界ではこの目安として臨床時に3~4年の経過観察において症状の悪化がなければ成功としています。
根管治療の失敗はすぐにわかるのですが、『成功』に関しては長い観察期間を経なければわからないのです。
むし歯が再発した場合は、歯科医師の腕が疑われることが多いですが、長い経過観察を経ているのならば単に予防が拙いこともあります。
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