マタニティ歯科について
近年全国で広まってきた、妊婦さんを対象とした妊娠中と出産後の歯科治療や口腔ケア、産まれてきた赤ちゃんがむし歯にならないため歯科医院が行っている診療のことです。マタニティ歯科が広がっている理由は、口内環境が妊婦さんや生まれてくる赤ちゃんに及ぼす影響が医学的に解明されてきたからです。そのため、産婦人科と歯科を含むような総合病院だけでなく、産婦人科と歯科医院が連携して対応することも増えてきました。
むし歯や歯周病に羅患していると、全身疾患に繋がります。
なぜなら、血流を通して細菌が全身を巡るからです。
健康であれば(肉体・精神的に)、体の免疫機構が働いて細菌を退治します。
しかし、妊娠のように心身両面に多大な負担がかかる状況に陥ると免疫力が低下します。
免疫ニートです。
こうなると、細菌は血流に乗って全身を巡り色々な悪さをするのです。
中でも妊婦さんに関係するのは早産。
詳細な因果関係は解明されていませんが、統計データとして歯周病でない方と健康な方では8倍もの差がでています。
(米国調べ)
妊婦の方はこういったことにも気を配らなければならないのです。
妊婦さんと歯科治療
妊婦さんに歯科治療を行う場合は、麻酔や薬剤を使うにしても胎児に影響が無いように歯科医院では分量・時期を考えて用います。とはいえ本当に影響がないとはいいきれません。根管治療が必要で痛みを訴えても治療をするかどうかは歯科医師の判断にかかって来ます。ほとんどの歯医者さんは治療をしないで必要最小限の痛み止めや化膿止めを処方するだけかもしれません。患者さんが本当に必死で痛みを訴えない限り治療はしないでしょう。なぜなら、もし赤ちゃんに何かが起こった時に、あの時の麻酔が……あの時の薬が……と言われた場合否定する材料が無いからです。ある意味、妊婦さんと同等に近いリスクを歯科医院では負っているといっても過言ではありません。
命と歯科医院としての生命ですから単純に比較することはできませんが、歯科医院としての生命が絶たれれば(大きな借財をして)今まで作り上げてきたものや、これからの生活を考えれば人生が半ば折れかかったといっていいでしょう。
それくら歯科医院は妊婦さんに気を使っていると考えて貰ってもいいのです。
逆にそういった気遣いがなく妊婦さんの治療を普通にやってしまう歯科医院があるとするならば、配慮が足りない可能性があります。
まず、治療をするにしても色々な状況を鑑みて計画・指導をしてくれる歯科医院さんを選ぶ必要があります。
男性歯科医師だとそのあたり疎い、というよりも、体験したことが無いはずなのでわかりにくいというのもあります。
必勝を求めるなら女医さんが担当してくれる医院を探すことです。
特に自身も出産を経験した方だと、歯科知識を持った経験者としてのアドバイスをしてくださるので受け入れやすいと思います。
このあたりはやはり、男性では気がまわらない可能性が高いので女医さんのいる医院を探して電話してみるといいかもしれません。
HP上で女医さんの存在を載せている医院は結構増えています。
そういった医院さんに電話をかけて、女医さんに担当してもらえるのか? などを尋ねるといいでしょう。
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