MTAセメントの価格

治療にかかる費用は1万2千~1万5千円くらいが相場です。

1万円で治療してくれると、ほぼ原価です。

MTAセメントの1gの単価が高いので良いお値段になります。

販売元のサイトのカタログがこちらです(通常まず歯科医院とその関連しか見ない)。

https://www.ssl-system5.com/~dentsply-sankin/imgdata/item/MTACatalog.pdf

海外からの輸入品なのです。

こちらを見れば費用がどれだけかかるか推測はできると思います。

 

 

 

MTAセメントとは

水硬性の強アルカリ性の物質でできています。

MTAセメントのメリット

①強力な殺菌作用

MTAセメントはPH12(PH7で水などの中性それより高いとアルカリ性)の強いアルカリ性で通常PH9.5においてほとんどの菌は死滅するので強力な殺菌作用を持っています。

②組織刺激により硬化作用

主に歯の中に孔が空いていた場合にそこを埋める必要がある時、今までのセメントでは血液や組織液で上手く接着しませんでしたが水硬性であるためしっかりと孔を埋めることができます。

よってパーフォレーションなどが発生している場合に最適です。

根管治療が失敗した場合などに起こる穿孔を埋めるのに活躍しています。

③封鎖性

硬化する際に膨張するので隙間無く緊密に埋めることができるので、細菌が侵入する隙間がなくなります。

④神経を抜くケースを回避できる

むし歯が進行すると、歯髄(神経)を抜かなければならないケースにあっても、MTAセメントを利用することで神経を全て抜くことなくむし歯の治療ができる。

MTAセメントのデメリット

①値段が高い

1グラム1万円以上の値段のため治療費が高い。また保険適用ではないためその歯の治療を全て自費で負担しなければなりません。例えば、歯の治療に保険であれば3000円(自費だと1万円)で済んだはずの歯の治療費が、(歯の治療費)1万円+(MTAセメントの費用)1万円=2万円などになります。

②歯が痛む、しみる

歯髄(神経)で処置を行っているので神経が過敏になっています。

麻酔が切れた後は痛みやしみを感じます。

しかし、歯髄が回復していくと徐々に感じなくなっていきます。

 

使っている医院が限られている

保険適用ではないので、治療費が高くなってしまいます。

加えまだまだ広まっていないので日本国内で使用している歯科医院は少ないため国内の認知度と症例は非常に少ないです。

海外では10年以上に渡って使われ症例を重ねているので、日本国内でしか使われていない方法に比べて効果のほどは高いと考えられます。

ただし、活性化している歯髄があることが条件なので、神経がほとんどむし歯菌に侵されている場合は使えません。そういった意味で根管治療全般に使えるものではないという認識を持つ必要があります。

Copyright(c) 2014 根管治療について

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